【書評】使える!手帳術(舘神龍彦 著)
手帳の理想的な使い方は、使い手の置かれている環境なり、使い手の性格により千差万別です。
手帳を上手く使うことができれば、生活の充実、仕事の効率化などに大きな効果があるのは、わかっていますがなかなか理想的にはいかないものです。
だからこそ、試行錯誤を繰り返し、私を含め多くの人がベターな手帳使いを模索し続けているのだと思います
今回ご紹介する本は手帳評論家 舘神龍彦氏の新著 「使える!手帳術」です。
(内容)
第Ⅰ章 手帳はこんなふうに使える!
第Ⅱ章 スケジュールを見える化する
第Ⅲ章 情報を取り込む・取り出す
第Ⅳ章 ライフログをとる、リストを作る
第Ⅴ章 デジタルとアナログの合わせ技
第Ⅵ章 マイ手帳を作る
著者は手帳術の第一人者で多くの著書がありますが、この本ではさまざまなテクニック69を紹介し、初心者から手帳を使い込んでいる人まで幅広い読者を対象としたものとなっています。
特に第Ⅱ章では、ちょっとしたテクニックをルール化することで見える化を実現する内容が豊富に紹介されています。
また、紙手帳に固執することなく、近年のスマホやタブレットなどの端末の普及、スケジュールアプリやEvernoteなどのクラウド環境の充実を受けた手帳術についても触れられています。
69のテクニックの中から必ず使えるものが見つかるはずです。手帳の使い方に悩んでいる方におすすめの一冊です。
※ 著者様、出版社様、献本いただきありがとうございました。
今回の著書も大変参考になりました。
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【書評】手帳カスタマイズ術(舘神龍彦 著)
手帳ブームと呼ばれて久しいですが、私も数々の手帳遍歴を重ねてきました。
古くはシステムダイアリ、ミニ6穴、フランクリンー、ザウルス・・・などなど。
どんな手帳が自分のライフスタイルに合うのか試行錯誤を繰り返してきました。
人気の手帳は、どれもそれぞれに考え抜かれたものですが、どこか手帳に自分を合わせてしまうところがありました。
私は既定の手帳にありがちな巻末の付録やリフィルに記載された格言などは押し付けに感じてしまいます。
必要な情報、胸を打つ言葉というのは人それぞれだと思うのです。
自分にとって必要な情報であれば、自分でそれを記録し、奮い立たせてくれる言葉があれば自分で記録しておきたい。
そこで行き着いたのは当然過ぎる結論。
自分で手帳を作ってしまおうということです。
手帳評論家 舘神龍彦氏の著書
「手帳カスタマイズ術」
横帯にはこうあります。
「理想の手帳探し」はもうやめよう!
ワガママな習慣管理も自由自在!貼って挟んで自作して、どんな手帳・ノートも自分仕様にアレンジできる「最強手帳」の作り方。
(内容)
PROLOGUE どんな手帳も自分に合わせてカスタマイズできる!
CHAPTER1 「貼る」「挟む」でマイ手帳にアレンジする
CHAPTER2 「自作リフィル」で自分だけの習慣化フォーマットを作る
CHAPTER3 パーツを増設してマイ手帳の可能性を無限大にする
CHAPTER4 毎日の生活に活かすマイ手帳カスタマイズ術
CHAPTER5 仕事に活かすマイ手帳カスタマイズ術
CHAPTER6 マイ手帳を使いこなすためのデジアナ併用術
今までの数ある手帳術の本とは違い、手帳を自分仕様として使うためのTipが58記載された本です。
内容は実用的なものが多く、ありきたりのものではありません。
自分で手帳の使いこなしに試行錯誤した人向きの内容と言えるでしょう。
特にデジアナ併用術で必ず発生する同期の問題(本書ではポケット2つ問題)は、偶然にも私が試行錯誤して、たどり着いた方法とほぼ同様で我が意を得たりでした。
カスタマイズ術と言ってもリフィルの自作だけではなく、綴じ手帳であってもマイ手帳とするための様々な方法があることを本書で知りました。
手帳に悩んでいる方にはお奨めの一冊です。
※ 著者様、出版社様、献本いただきありがとうございました。
非常に内容の濃い新しいコンセプトの手帳本でした。
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【書評】EVERNOTE情報整理術
著者は北真也さん。
北さんは、大手メーカーでSEとして働きながら、「Hacks for Creative Life!」、「東京ライフハック研究会」、「シゴタノ!」などで活躍されているアルファブロガーです。
私が本書の中で一番インスピレーションを得たのは意外にも「Evernoteは自由度が非常に高いツール」というワードでした。
私自身、日々、Evernoteを使いながら迷いが生じるのは、大きく分けて「Evernoteを使って何が創造できるのか」というソフト面、「Evernoteをツールとしていかに便利に使っていくか」というハード面です。
Evernoteは他のツールにないほどの自由度があるからこそ、使い手の置かれた環境やソフト、ハード両面の使い方によって、凄いものになるか、つまらないものになるかが左右されます。
私の環境では、いくら頑張ってもフリーランスの方のような自分の周りの情報の一元化はできません。仕事に関するあらゆる情報は、一切、パーソナルクラウドには委ねることはできません。もしもの時に責任の取り様がないからです。
おそらくは北さんも同じような環境にあるのではないかと思いますが(違うかもしれませんが・・・)、本書ではそのような環境下にあっても「情報の流れをデザインして、情報を適切に処理しつつ、情報の再利用性を高める情報整理システムの構築を行いたい」という主題に沿って、Evernoteを中心とした情報整理システムについての様々な情報を提案しています。
私は情報整理システムの構築という大きな話と同時にテクニックとして次のような発見がありました。
・PCのスクリーンショットの取り込み
・インポートフォルダ
・ジオタグの取り扱い
・ブラウザ、写真のマルチポストツール など
残念だった点として、アンドロイド使いの私としては、情報整理システムの中でアンドロイドにも触れて欲しかったと少し残念ではありました。
もっとも、数あるEvernote本は、いずれもiphoneとの連携を想定したものばかりなのですが・・・
とはいえ、本書では情報整理システムという大きな課題からEvernoteの基本的な使い方にズームインして、様々な示唆を与えてくれていますので、出来れば多少はEvernoteを使ってみて、自分の環境で何をしたいかを考え、本書を手に取ると北さんのメッセージが伝わりやすいのではないかと思います。
私は通読の後、二度目読みながら要旨ノートを作成してEvernoteに放り込みました。
Evernoteを極めたい方は、是非読んでみてください。
北さんは、大手メーカーでSEとして働きながら、「Hacks for Creative Life!」、「東京ライフハック研究会」、「シゴタノ!」などで活躍されているアルファブロガーです。
私が本書の中で一番インスピレーションを得たのは意外にも「Evernoteは自由度が非常に高いツール」というワードでした。
私自身、日々、Evernoteを使いながら迷いが生じるのは、大きく分けて「Evernoteを使って何が創造できるのか」というソフト面、「Evernoteをツールとしていかに便利に使っていくか」というハード面です。
Evernoteは他のツールにないほどの自由度があるからこそ、使い手の置かれた環境やソフト、ハード両面の使い方によって、凄いものになるか、つまらないものになるかが左右されます。
私の環境では、いくら頑張ってもフリーランスの方のような自分の周りの情報の一元化はできません。仕事に関するあらゆる情報は、一切、パーソナルクラウドには委ねることはできません。もしもの時に責任の取り様がないからです。
おそらくは北さんも同じような環境にあるのではないかと思いますが(違うかもしれませんが・・・)、本書ではそのような環境下にあっても「情報の流れをデザインして、情報を適切に処理しつつ、情報の再利用性を高める情報整理システムの構築を行いたい」という主題に沿って、Evernoteを中心とした情報整理システムについての様々な情報を提案しています。
私は情報整理システムの構築という大きな話と同時にテクニックとして次のような発見がありました。
・PCのスクリーンショットの取り込み
・インポートフォルダ
・ジオタグの取り扱い
・ブラウザ、写真のマルチポストツール など
残念だった点として、アンドロイド使いの私としては、情報整理システムの中でアンドロイドにも触れて欲しかったと少し残念ではありました。
もっとも、数あるEvernote本は、いずれもiphoneとの連携を想定したものばかりなのですが・・・
とはいえ、本書では情報整理システムという大きな課題からEvernoteの基本的な使い方にズームインして、様々な示唆を与えてくれていますので、出来れば多少はEvernoteを使ってみて、自分の環境で何をしたいかを考え、本書を手に取ると北さんのメッセージが伝わりやすいのではないかと思います。
私は通読の後、二度目読みながら要旨ノートを作成してEvernoteに放り込みました。
Evernoteを極めたい方は、是非読んでみてください。
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【書評】デフレの正体
印象に残った本について、書評をUPしたいと思います。
ライフワークである歴史関係の本については、「徳川将軍家と大奥のブログ」にUPしていますので、そちらもよろしくお願いします。
すでに読まれた方も多いと思いますが、今回取り上げるのは「デフレの正体」です。
新書経済部門で上位にランクされ、話題になった本ですが何となく手に取らずにいました。
あるラジオ番組で数多くの本を読み、自らも執筆されている池上彰さんが「最近の本でオススメは?」という問いにこの本を挙げたのを聞いて読んでみました。
本書では、まず、外需と内需を切り分けて、冒頭で外需については心配要らないこと、中国の経済発展は脅威ではなく、むしろ日本にとってプラスであると明快に述べています。
現在のデフレ状態の原因は、内需の縮小であり、更にその主因は「日本人の加齢に伴う生産年齢人口減少」にあるということが、様々な統計データを元に説明されています。
また、その分析にたって解決への方策や道筋を示しています。
同時に現在の経済状態を景気循環のみで捉えて、具体的な解決方法を示さない人たちを痛快なまでに切って捨てています。
例えば、「生産性を上げる」「公共工事による景気対策」「インフレ誘導」「エコ対応による技術開発」などスローガンに過ぎず、具体的にどのように実行するのか、また、実行できたとしても根本的な解決法にはならないとする論拠を挙げています。
「経済成長率」にこだわっても、国民が豊かになったという実感を伴わないということを過去の好景気といわれた時代を振り返り、数値を挙げて明確に述べています。この辺は、非常にリアリティがあり、共感できる部分が多いと感じました。
本書は話題となっただけに、逆に反論も数多く出ています。
100%本書の内容が正しいかどうかは私には判断できません。
しかし本書で述べられているのは、日本経済の問題点は「人口の波」にあるということであり、大きな要因を見逃して経済成長率至上主義に陥って実効性が乏しい議論になっているといことは非常に良く理解できました。
また、本書の理論は、実にシンプルかつ理にかなった内容であり、また経済状態を分析する際に用いられる様々な指標が発信者も受信者も理解しないまま用いられている場合が多く、結果として実体にそぐわない結論となることに警告を発している点は正にそのとおりであると思います。
特に「対前年同期比」はよく使用される指標ですが、単純な比較だけでは物事は図れない場合が多いということ、重要なのは絶対数であるということを気づかされました。
非常にたくさんの指標が使われているために多少、難解な部分もありますが、良書です。
もっと、早く読むべきでした。
ライフワークである歴史関係の本については、「徳川将軍家と大奥のブログ」にUPしていますので、そちらもよろしくお願いします。
すでに読まれた方も多いと思いますが、今回取り上げるのは「デフレの正体」です。
新書経済部門で上位にランクされ、話題になった本ですが何となく手に取らずにいました。
あるラジオ番組で数多くの本を読み、自らも執筆されている池上彰さんが「最近の本でオススメは?」という問いにこの本を挙げたのを聞いて読んでみました。
本書では、まず、外需と内需を切り分けて、冒頭で外需については心配要らないこと、中国の経済発展は脅威ではなく、むしろ日本にとってプラスであると明快に述べています。
現在のデフレ状態の原因は、内需の縮小であり、更にその主因は「日本人の加齢に伴う生産年齢人口減少」にあるということが、様々な統計データを元に説明されています。
また、その分析にたって解決への方策や道筋を示しています。
同時に現在の経済状態を景気循環のみで捉えて、具体的な解決方法を示さない人たちを痛快なまでに切って捨てています。
例えば、「生産性を上げる」「公共工事による景気対策」「インフレ誘導」「エコ対応による技術開発」などスローガンに過ぎず、具体的にどのように実行するのか、また、実行できたとしても根本的な解決法にはならないとする論拠を挙げています。
「経済成長率」にこだわっても、国民が豊かになったという実感を伴わないということを過去の好景気といわれた時代を振り返り、数値を挙げて明確に述べています。この辺は、非常にリアリティがあり、共感できる部分が多いと感じました。
本書は話題となっただけに、逆に反論も数多く出ています。
100%本書の内容が正しいかどうかは私には判断できません。
しかし本書で述べられているのは、日本経済の問題点は「人口の波」にあるということであり、大きな要因を見逃して経済成長率至上主義に陥って実効性が乏しい議論になっているといことは非常に良く理解できました。
また、本書の理論は、実にシンプルかつ理にかなった内容であり、また経済状態を分析する際に用いられる様々な指標が発信者も受信者も理解しないまま用いられている場合が多く、結果として実体にそぐわない結論となることに警告を発している点は正にそのとおりであると思います。
特に「対前年同期比」はよく使用される指標ですが、単純な比較だけでは物事は図れない場合が多いということ、重要なのは絶対数であるということを気づかされました。
非常にたくさんの指標が使われているために多少、難解な部分もありますが、良書です。
もっと、早く読むべきでした。
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